いつ運動するとダイエットに効果的か知っていますか?それはずばり朝。朝しっかり食事をとって運動することで、自律神経が整い消費エネルギーがアップします。「忙しくて朝に運動なんて無理!食事なんてもってのほか!」と思う方も多いでしょう。しかし、実は朝こそ運動習慣を作りやすい時間帯なのです。今回は朝の運動がダイエットにおすすめな理由と始め方をご紹介します。
朝の運動で自律神経を整えて痩せやすい体に
なぜ朝に運動すると痩せやすくなるのでしょうか?これには、自律神経の働きが大きく関わっています。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経は活動時に心拍数を上げて脂肪を燃やしやすくします。副交感神経はリラックス時に心拍数を下げて体を休ませます。
通常、夜寝ているときには副交感神経が優位に働き、朝起きると徐々に交感神経が優位になります。
言葉では少しわかりにくいので、朝目覚めたときの感覚を思い出してみましょう。朝起きてすぐは頭がぼんやりしていて体も動きが鈍いですよね。これが副交感神経が優位な状態です。
そして時間の経過とともに、だんだん頭が冴えてきて体の動きも活発になります。これが交感神経が優位な状態です。人はこの二つのバランスを取りながら1日を送っています。
朝に運動すると、交感神経と副交感神経がスムーズに切り替わります。つまり、朝の運動が「眠った体を痩せやすい体へ切り替えるスイッチ」になるのです。
活動的な時間が長くなるとその分脂肪を燃焼できる時間も長くなるので、朝の運動はダイエットに効果的です。
朝の運動が習慣化しやすい理由
朝の運動にはもう一つのメリットがあります。それはルーティーンに組み込みやすいということ。着替え、歯磨き、メイク、ニュースのチェック……ほとんどの人が朝は決まったルーティーンをこなしているのではないでしょうか?
そのルーティーンに少しでも運動をプラスすることができれば、運動を習慣化することは実はとても簡単なのです。
また、朝は急なタスクが発生しにくい時間帯でもあります。長時間確保することはできなくても、周りからの影響を受けずに確実に時間を取ることができます。
反対に夜は残業が発生したり、急な食事の誘いが入ったりとイレギュラーなことが起こりやすいですよね。「仕事が終わったら運動しようと思っていたのにできなかった!」なんてことになりがちです。
もし予定変更などでルーティーンの運動ができなかったとしても、それが朝であれば1日のどこかでリカバリーすることもできます。
たとえば「朝ウォーキングするつもりが今日は寝坊してタクシーに乗ってしまった。仕事中の移動はなるべく階段を使って歩くようにしよう!」このように考えることで、心も体も無理なくダイエットが続けられます。
朝ダイエットは運動と食事をセットで行おう
朝に運動をしてダイエットを成功させるためには、しっかり食事をとることも忘れてはいけません。太ってしまうのでは……と不安になる方も多いですが、食べることで消費エネルギーはアップします。
食事をとると体がポカポカしますよね。これは食べたものを消化・吸収・運搬するときに消費するエネルギーによるもの。このエネルギー消費を食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)といいます。
食事誘発性熱産生が高くなると消費エネルギーが増えて脂肪燃焼の効率がアップし、太りにくい体になります。つまり、脂肪を燃やすためにはしっかり食べるのが正解!
食事誘発性熱産生を高めるには、よく噛むことが大切です。そうすることで交感神経が刺激されて消費エネルギーが増えます。
忙しい朝にはゼリーやスムージーが手軽ですが、できれば固形物をよく噛んで食べましょう。
温かい食べ物も消費エネルギーを高めるのに効果的。内臓を温め、適度に体温を上昇させてくれます。体温と基礎代謝の関係は密接で、体温が1℃上がると基礎代謝は10%近くアップします。
おすすめメニューはスープや味噌汁。作り置きもできて温め直しも簡単なので忙しい朝にはぴったりです。
また、食事におけるエネルギーの消費量は、食事に含まれる栄養素によって異なります。
たんぱく質、糖質、脂質それぞれを単独で摂取したときエネルギー消費量が最も多いのはたんぱく質。たんぱく質を多くとることが消費エネルギーアップに繋がります。
健康な筋肉を作るためにもたんぱく質は必要不可欠です。たんぱく質を多く含んだバランスのいい食事をとって体を動かすことで、筋肉を増やし脂肪を燃やすことができます。
朝の食事はおにぎり・パン・シリアルなど炭水化物に偏りがちですが、工夫してたんぱく質を多くとりましょう。おすすめは簡単に食べられる卵・ヨーグルトなどの乳製品・納豆などの大豆製品です。
朝ダイエットにおすすめな運動3つ
最後に、朝におすすめの運動をご紹介します。ポイントは「ながらでできる、短時間から始められる、負荷が少なく軽め」の3つです。これらのポイントをおさえると、忙しい朝でも運動を習慣化しやすくなりますよ。
①ストレッチ
筋肉をほぐすことで血流がよくなり1日の運動効率が高まります。目覚めたらベッドの中で体を伸ばすところから始めてみましょう。
②ウォーキング・ジョギング
全身運動で指先まで筋肉を刺激することで体温が上昇し、脂肪燃焼効果が高まります。わざわざ時間を取らなくても、通勤や通学を有効活用できます。
5〜10分程度から無理なく始めるのがおすすめ。1駅分歩いたりエレベーターではなく階段を使ったりして少しずつ習慣化しましょう。\
③筋トレ
交感神経に刺激を与えることで、自律神経のリズムを整えます。急な動きでケガをしないよう、朝の筋トレは負荷をかけすぎず軽めのものにしましょう。
筋トレはハードルが高いという方は、歯磨きをしながらスクワットするなど上手に朝のルーティーンに取り入れるのが習慣化のコツです。
まとめ
朝のダイエットは軽めの運動と適切な食事をルーティーンに組み込むところからスタートしましょう。自分の生活習慣のどこにどんな運動をプラスすることができるだろう?朝食でたんぱく質を手軽にとるにはどうすればいいだろう?一度じっくりと考えてみてくださいね。朝の運動習慣でダイエットを成功させましょう!